
逆流性食道炎症例2「のどが詰まり」
||患者:女性 30代 ||来院・通院間隔:2018年3月~5月・週1回 ||来院回数:9回
患者
30代 女性 -2018年3月来院-
症状と来院理由
半年くらい前から「のどの詰まり」と「食後の胸焼け」を感じるようになる。
病院を受診し胃カメラ検査を受けるが、胃、食道ともに問題ないと言われる。念のため胃薬が処方され服用しているが改善しない。長年、通院している鍼灸院で施術を週に1回受けるがあまり変化を感じない。
しかし、薬はあまり飲みたくなく、逆流性食道炎の鍼灸をネットで調べ、当院の症例を読んで来院。
施術と経過
内臓症状は背中に反応が現れることが多いため、背中を触診し、全体に筋緊張があることが確認できた。のど周辺の筋緊張も確認。
腹部の触診では鳩尾【みぞおち】に軽く触れるだけで強い不快感が現れ、筋緊張も強い。また、鳩尾から肋骨に沿う部分にも同様の反応がある。特に右側にそれらの反応があることから、右膝と右手、右足首のツボに鍼を行う。数分後からのどの詰まりが軽くなり、押された時の不快感も軽減する。更に数分すると先ほどよりも軽減され、のどの詰まりは殆ど感じない。
2診~9診(1週間おき)
鍼施術は、ほぼ同じ内容で行う。
症状は朝のみに感じ➡日によって➡食べたものや量によって➡少し増やしても感じない、というようになり、9診目では少し量を増やしても好きな物が食べられるようになった、とのことから逆流性食道炎の施術を終了した。
健康管理を目的に現在は月に2回通院中。
同時に施術した症状
なし
主に使用したツボ
曲泉(R)、合谷(R)、三陰交(R)
考察
自覚症状は無くても肩から背中にかけて、顕著にコリがあった。内臓の症状は背部へ投影されるという、鍼灸の古来からの教えに沿って、整動鍼の新たな考え方によりアプローチし、症状が改善できた。