
腰痛・坐骨神経痛症例10「腰を伸ばすと右太腿が痛い」
||患者:女性 60代 ||来院・通院間隔:2018年2月・週2回 ||来院回数:2回
症状と来院理由
4カ月前から右の太腿に痛みを感じる。ペインクリニックで腰に痛み止めのブロック注射を5回受けたが効果が現れなかった。レントゲン検査では「骨粗しょう症による坐骨神経痛」と診断された。
腰をかがめてから上体を起こす時に痛みがあるので、椅子からの立ち上がりなどにも支障があり、徐々に腰を伸ばしているのがつらいため少し腰が曲がってきた気がする。
そのためか、最近よくつまづくようになった。
今回の痛みが出る前は左膝の痛みで整形外科に通院し、鎮痛剤の注射を受けていて、こちらは楽になっていた。
当院の噂を聞いてきた家族の紹介で来院。
施術と経過
腰を伸ばす時の痛みから、腰に痛みは無いが背中に反応があるため右手のツボに鍼をする。腰の動きは良くなるが太腿の痛みは少し楽になる程度。
片脚立ちをしてもらうと右脚でのバランス保持が難しい。インナーマッスルである大腰筋の過緊張の疑いがあるため、右足の甲のツボに鍼をすると右脚でのバランス保持が安定し、腰を伸ばした時の太腿の痛みも5割減少。
大腿部の筋肉の引き攣れによる痛みと考え、背中のツボに鍼をすると太腿外側の痛みは無くなったが前側の痛みが気になるとのこと。同様に背中のツボに鍼をすると前側の痛みも消失。
2診目(4日後)
太腿の痛みは楽になっている。なぜか肩首の凝りも楽になったとのこと。
左の膝に痛みが出てきたので膝の施術を行い終了する。
同時に施術した症状
膝痛
主に使用したツボ
後谿(R)、T9(1.5R)、T12(1.5R)、大腰(R)
考察
腰の動きにより太腿の筋肉が突っ張り、痛みを起こしていたと考え、素直に大腿部のアプローチを行えば良いと思うが、やはり、動きにより発生する痛みを無視できない。ただ、腰に症状や反応がそれ程なかったので、手に取ったツボは余計だったのかもしれない、そう思っていたが、首の凝りが楽になったとのことで、総合して結果は良かったと考える。