突発性難聴・耳鳴り症例7「高音が反響する」
||患者:男性 30代 ||来院・通院間隔:2018年12月・週1回 ||来院回数:2回
症状と来院理由
来院の2週間前から両側で耳鳴りがする。静かな空間やブレーキなどの高音が反響する。耳鼻科でビタミン剤などの血流を良くする薬を処方され、服用しているが症状は変わらず。
元々、5年位前から聴力の低下を健診時に指摘されてきた。徐々に低下が進行しているが特に治療を受けたことは無い。特に左の聴力が低い。
施術と経過
難聴に関してはかなり時間が経過していることもあり、最近発症した耳鳴りの改善を目指す。
顎関節から首、肩甲骨の周辺を丁寧に触診していくと、右の顎関節周辺と肩甲骨のあたりが特にコリが強くある。噛み合わせなど、口腔内のトラブルについて訊くと、虫歯のため奥歯を1本抜歯しているとのことだった。
顎関節周辺のコリに対して手のツボ、立ち仕事との関連から仙腸関節に負担がかかっていることも考慮し、関連がある肩甲骨のコリに対して骨盤のツボに鍼を行うとコリは解消。
耳の後ろの後頭部のコリも左右の差が大きくあるので、足のツボに鍼をしてコリは解消。
耳鳴りの原因考えられるコリが解消したので1診目は終了。
〔2診目(4日後)〕前回の翌日、朝には耳鳴り症状は無くなり、今朝になって少し鳴るが以前に比べればかなり低い。
同様のツボへの鍼施術を行う。
〔3診目(7日後)〕前回後、静かな空間やブレーキ音の反響は消失。現在も問題なく過ごせている。
症状が改善し、安定していることで終了とした。
同時に施術した症状
なし
主に使用したツボ
仙稜(R)、養老(R)、光明(R)、下髎(R)
考察
耳鳴りや難聴の原因と考えている首や肩周辺のコリだが、コリの原因を探ると様々なトラブルが蓄積されて発症に至ることが考えられる。
多く聞かれるのが、歯ぎしりや何らかの原因での噛み合わせの不合。なので、口腔や顎関節のトラブルを問診時に確認しておくことが重要だと再確認した
☆症例について
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。