腰痛・坐骨神経痛症例1「臀部から脚の外側に沿って痛む」
患者
60歳代 女性 2015年11月来院
症状
2週間前、タンスの引き出しを閉めたときにぎっくり腰になった。近くの整骨院にほぼ毎日通院して落ち着いたが、2日前から今度は左の臀部から脚に掛けて痛み出した。再び整骨院で治療を受けるが痛みは強くなった。台所などで長く立っていたり、長く歩いてると痛みが強く脚を引きずる。
知人に鍼が良いと聞きいて来院。
治療の内容と経過
臀部と脚の痛みが、立ちっぱなしや歩くといった動きを伴う場合に起こっていることから、腰の可動域を確認する。腰の前屈・後屈(腰を反らす)で可動域が狭く腰に痛みも伴う。
このことから、腰の前屈・後屈の可動域が狭いことと神経痛の痛みの範囲が一致する。
はじめに、活法整体を行う。腰の可動域・痛みが5割に減る。
次に鍼治療で腰の【L4・5(1L)】と脹脛(ふくらはぎ)のツボに鍼をする。、腰の可動域・痛みは1割までになり、その日の治療は終わる。
2回目(5日後)
前回治療後の2日は神経痛症状は忘れるくらい感じだったが、一昨日、買い物で1時間ほど歩いたら前回ほどではないが少しずつ痛みが出てきた。
3回目(4日後)
前回(2回目)後から今回まで、痛みが出現することはほとんどなく坐骨神経痛を忘れるくらいだった。念のため、これまでと同様の鍼と動きを整える活法整体を行い、治療を終了する。
鍼治療を行った主なツボ:L4(1L)、L5(1L)、玉天(L)、玉人(L)、腰海(L)、大腰(L)
行った整体:腰痛パターン3手、坐骨上げ
考察
ぎっくり腰発症から間もない坐骨神経痛であったため、初めのぎっくり腰が完全に治りきっていなかったか、もしくは、ぎっくり腰が坐骨神経痛を誘発させたとも考えられる。
腰の動きを改めて観察することが大切だったケース。動きづらさと坐骨神経痛症状の痛みの範囲がほぼ一致し、動きの改善とともに神経痛症状も改善ができた。