頭痛症例14「ズキンと痛みが走る後頭部の痛み」
||患者:女性 40代 ||来院・通院間隔:2020年1月・週1~2回 ||来院回数:4回
症状と来院理由
来院の1ヵ月前あたりから、主にデスクワーク中に後頭部にズキンと痛みが走ることがあり、市販のロキソニンを服用していた。服用のタイミングが外れると薬の効果を感じない。胃が弱いためできるだけ薬の服用はしたくなく、知人に鍼灸で頭痛が改善したと聞き、ネットを見て来院。
もともと首や肩にコリを感じることが多く、コリが酷いときに整体を受けてはいた。今回も何度か整体を受けたが頭痛は改善しなかった。
施術と経過
デスクワーク中に出現しやすいとの事から、頭が下を向いている状態をきっかけに頭痛が起きていると考え、関連性が深い背中や腰周り、腕の張り具合を触診で調べる。
その結果、前腕の張りの強さと腰周りの張りの強さが目立っていた。
腕の張りと腰周りの緊張に対して肩甲骨の外側に鍼をすると、前腕の張りは改善。腰周りの張りも軽減し、首の緊張も軽減した。
腰周りのツボに鍼をする前にふくらはぎの緊張もあるので、ふくらはぎのツボから鍼をすると腰の緊張と首の緊張は更に減少した。頭痛の具合も半減した。
腰のツボに鍼をして首と肩の緊張をさらに緩めると後頭部の痛みは、施術前10に対し3に減少し、1回目を終える。
初めの週は2回、薬を服用しないで症状が落ち着いてきた。次の週は1回のペースで施術を進めていき、4回目では1週間、頭痛を感じることは無く過ごせたとの事だったので、施術を終了した。
主に使用したツボ
ふくら(LR)、承山(R)、空髎(R)、腰海(LR)
考察
長い時間、デスクワークをしてPC作業をしていると、腰・下半身がほとんど動かず、窮屈な状態が続く。そこで、腰・下半身のツボから鍼をすることで、体幹部が緩められ、同時に肩や首の緊張を開放することが可能になる。その結果、後頭部の痛みに対してアプローチが出来た。
☆症例について
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。