足底筋膜炎・モートン病症例5「針で刺されるような痛み」
||患者:女性 50代 ||来院・通院間隔:2018年5月・週1回 ||来院回数:3回
症状と来院理由
5年前から痛みを感じる。整形外科を5院受診したが、いずれも「モートン病」と診断される。受診した整形外科全てで鎮痛剤と胃薬、インソールの処方されるが、家の中を裸足で歩くと患部に「針で刺されるような痛み」が走る。特に起床後が強く感じる。
痛みをかばうようになったためか腰痛も患っている。
医師には「なかなか治りにくい」と言われ、既に5年経過しているので、本当に治らないのか?と諦めかけていた。
ネットで、当院のモートン病が鍼治療で改善した症例を見つけて来院。
治療と経過
痛みの部位を細かく観察すると、足の母趾と示趾の境界付近に圧痛がある。
脹脛【ふくらはぎ】の筋肉の緊張を確認すると全体に張りがあり、特にヒラメ筋の張りが強いので、脹脛のツボに鍼治療をする。圧痛を確認すると母趾寄りの痛みは10→3になる。
ただ、示趾寄りの痛みが残る。関連のある肩甲骨内縁のツボに鍼治療をすると痛みが10→3になる。
裸足で歩いても多少気にはなるが普通に歩けるようになる。
2診目(1週間後)
痛みが戻る事はなかった。前回と同様の鍼治療を行う。痛みはほぼ無くなる。
3診目(1週間後)
久しぶりにサンダルで外出してみたが足が疲れたくらいで痛みが出ることは無かった。
モートン病の症状が改善したと判断し治療を終了する。
同時に治療した症状
腰痛
主に使用したツボ
下承山(R)、六丘(R)
考察
長く経過した症状でも原因が特定でき、適切にアプローチすると早期に症状が解決できることは珍しくないが、この方のように、足の症状は患部をかばうために腰痛などの二次症状を招きやすい。なるべく早めに対処したい。
☆症例について
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。