手首関節痛症例2「窓拭きすると手首が痛い」
||患者:女性 60代 ||来院・通院間隔:2019年5月・週1回 ||来院回数:3回
症状
2年前、閉まってくる重いドアにぶつかり骨折、骨折が治って間もなくドアにぶつかり2度目の受傷。2度目は骨折は無かったが左手首小指側に、窓拭き掃除や力を入れてふたを開ける際に痛む。
整形外科で「TFFC(三角線維軟骨複合体損傷)」と言われ、現在は近くの整骨院に週2回ほど通院している。受傷当初から比べると痛みは和らいでいるが、力を入れたときに痛む。痛みを庇っているので小指側に力が入りにくい。
その他の症状
なし
施術と経過
重いドアにぶつかったときの衝撃による筋肉の緊張状態がどこに残っているのか丁寧に診察すると、前腕と肩甲骨外縁にあった。
前腕の緊張と肩甲骨外縁の緊張は共通すると考え、肩甲骨外縁のツボに鍼をすると、前腕部(小指側)の筋緊張が解消する。
試しに壁に向かって窓を拭くように手を着いてもらうと痛みは消失。
ただ、力を入れると痛みが残る。小指を強く曲げようとする時にも痛みを感じるので、背中のツボに鍼をすると違和感はあるが力が入れやすくなる。
2~3診(1週間毎):日常生活で問題なく動き、痛みもなくなったので、3診目で施術を終了した。
その他に施術した症状
なし
主に使用したツボ
ふくら(4・5L)、T5(1.5L)
考察
外傷性の症状は、受傷当時の状況を詳しく聞き出すことが、問題やアプローチすべきところを絞り込むのにとても重要だと再確認した。